キャッシュフローコーチⓇの丸山一樹です。
冒頭の図をご覧ください。

これはキャッシュフローコーチⓇとクライアントで共有する
「お金のブロックパズル」です。

一般社団法人日本キャッシュフローコーチ協会
代表理事 和仁達也氏が著書「超★ドンブリ経営のすすめ」で
ご紹介しています。

この会社はタイトルにもありますように、
一見目も当てられない「存続ピンチ会社」に見えます。

本当にそうでしょうか?
スピード感をもって改善すれば、現状から脱出できないんでしょうか?

必ず出来ると思います。

順番に見ていきましょう。

 

 

改善案は必要な数字を決算書から抜き出し図にする

1.粗利率

売上から変動費を引いたものを「粗利」と言います。
変動費とは売上数に比例して増減する費用です。

スーパー・コンビニではペットボトルの飲料は
「仕入商品」となり、製造業では「材料費」や
「外注加工費」となります。

図を見てお分かりかと思いますが、
粗利が固定費を賄えるかどうかになりますので、
ココは極めて大事です。

稼いだ粗利を率で示す粗利率は、粗利÷売上となります。
事例は70%となっております。

この率は業種で全く異なります。
この事例はサービス業と仮定します。

2.労働分配率

稼いだ粗利がどのくらい人件費に分配しているのか?
という指標です。

人件費÷粗利となります。
事例では71%となっています。

これは高すぎます。

当然、粗利額にもよりますが、70%を超えると
間違いなく「赤字」となります。

ですから、一番先にメスを入れるのは労働分配率を如何に下げるか?

です。

中小企業の場合、大企業のように「早期退職優遇制度」みたいな
リストラ策は現実的ではありません。

労働分配率を下げるのに有効なのは「粗利率を上げる」です。

それを前提に役員賞与、報酬の見直し、ムダな残業カット(生産性向上)を
同時にやればいいんですね。

3.キャッシュフロー

借金残高が年間の売上や粗利を上回っています。

それでも利益がキチンと出てその中から返済出来ればいいのですが、
現状ではそれもままならず、現預金が減るか、他の銀行から借りて返す
みたいな状態になってしまいます。

金利負担もあり、その他の経費に圧し掛かります。

今は低金利ですが、将来金利が上昇したら目も当てられません。
金利はコントロールが出来ないので、安易な借入はお薦めできません。

目安として年間粗利の約80%までなら安全圏です。
事例だと約60までです。

倍の借金残高となっています。

この状態だと、本業の改善の前に借金返済などの資金繰りに悩まされ
本業にアクセル踏みながら同時にブレーキも踏んでいる状態ではないでしょうか?

お金のブロックパズルで描く対策の方向性

この状態でまずあなただったら何から手を付けますか?

出血状態である赤字を止める必要がありますね。

ではいきなり黒字を目指しますか?
その手もあるかもしれませんね。

ここは一足飛びに行かず、まず収支トントンになるためには
何が必要か? すぐできる事は何か?を考えます。

それには社内で出来る事と社外に対しての打ち手が必要です。

収支トントンという事は粗利70=固定費70にすれば
いいんです。

先ず上述した労働分配率が70%を超え高すぎる事を
抑えるようにします。

労働分配率が高い原因は主に2つあります。

①人件費がそもそも高すぎる。
②人が余っている(相応の粗利を稼いでいない)

対策として経営陣の役員賞与・報酬を見直し、全社的にムダな残業や
動きを抑えて効率を上げる取組みが必要です。

安易なリストラは規模を縮小させるだけなので、相当の理由がない限り
避けたいところです。

現状の50千万円から40千万円(57%)を目標とします。
年間1千万円(月83万円)削減が可能かどうかですね。

次にその他の経費も見直します。

ココは下がる余地があまりないのが実情かと思いますが、
下がると利益に直接効きますので、今一度見直します。

経費は「運営費」「設備費」「戦略費」に分解します。

運営費はタクシーはなるべく使用しない。電気代は電力自由化で契約変更する。
社内の携帯電話は他社へ乗り換える。

付き合いで入会した、社長の会、使わない諸会費、
社長や会社の保険料の見直し(意外に効果あります)
etc

設備費では、地代家賃が大きいですね。

現在のオフィスは、本当に適正か? 移転する策はないのか?
契約して年数が経っているが、他のオフィスの賃料は下がっていないのか?

戦略費
付き合いでしていて効果を感じられない「接待交際費」
費用対効果が測定できない「広告宣伝費」
(駅前看板等)

分解すると「一律10%削減」からより具体的に対策が
打てます。

その他の経費も現状40千万円から30千万円まで削減目標とします。
年間1千万円(月83万円)削減が可能かどうかです。

ここで、固定費が90千万円から70千万円まで下がるので
損失20千万円の出血が止まる事になります。

お金のブロックパズル的には下図のようになります。

 

 

ちょっとの改善で明るい見通しを描く

ここまで、固定費を削減して収支トントンになる。

つまり出血を止める方策を描きましたが、
黒字化して体に栄養を行き届けなければなりません。

それにはお金のブロックパズルの固定費の上部や左横の部分の
改善も必要ですね。

直ぐ思いつく事が「売上伸ばそう」です。

社長はそれでもいいと思いますが、社員はイマイチなんです。

「売上」と言う定義が揃ってなく、言葉が大きいんです。
ですから、ココも売上を分解します。

売上=客数×客単価×購入頻度(リピート)です。

ココのどこかを上げればいいんです。
それによって社長と社員の役割も変わります。

社員でも、マーケティングが得意な人は客数UP,商品企画が得意な人は客単価UP、
担当営業は、既存客にアプローチして購入頻度UP
みたいな分担する戦略がとれますね。

そして、3%UPを目指してみましょう!

全部に1%UPでもいいし、どれかに3%UPでもいいでしょう。

「売上UP」と言うから「売上2倍」みたいなイメージを持つんです。
売上は現状の100から103を目指します。

次に変動費です。

ここは下がる余地はないのでしょうか?

売上数量が増えた場合、変動費も増えるので値引きを依頼する。
又は、仕入先変更という策もあるかもしれません。

製造業なら不良率の低減や売れない在庫の低減等、
策は必ずあります。

現状の30から25まで下がったとします。

売上が103となり、変動費は25に下がると粗利は78に増え
粗利率も78%に上昇します。

粗利78-固定費70=利益8が出る様になりますね。

利益が出ると税金が発生しますが、赤字が数年続いている前提なので
3年は繰越せます。(詳細は税理士に確認が必要)

とすると、そのまま繰越金となり、借金返済に回せるようになります。
ここまでが、第2ステージですね。

あるべき姿を描き改善が定着する

さぁ最終仕上げの第3ステージを描きたいと思います。

第2ステージは、例えると重い病の患者さんがなんとかベットから
よろよろでも歩けるようになった状態です。

ここでは、すかっかり元気になり、自分の足でしっかり大地を踏みしめ
歩き出す姿を描きます。

売上改善です。  やり方は?

そうです。

売上=客数×客単価×購入頻度(リピート)のどれか、
または全部を数%UPでしたね。

更に2%UPとし、売上は105とします。

変動費も更に、数量増による値引き交渉やムダ排除で
25から20まで5を改善します。

売上105-変動費20=粗利85(81%)となります。

ココで人件費を再考したとします。

上述した、見直しで役員賞与や報酬を一部カットしたとしましょう。
業績が回復しているのだから、そのままではいけません。

だからと言って、元に戻すのも本末転倒ですね。
それには最適な労働分配率を決めるんですね。

ココでは労働分配率を51%から50%に設定します。

率が落ちているから更に人件費予算削減にように見えますが、
よく見て下さい。

人件費40から43に増えています。

これは粗利が増えているから、分配できる人件費も
増えるんです。

粗利85-固定費73=利益12となります。

税金を約30%とし3.6払っても、8.4のキャッシュが
残ります。

このままいくと借入も14年で返済できる目途が立ちますね。

如何でしたでしょうか?

お金のブロックパズルを取り入れば、このように具体的に対策が描けます。

逆にこれが出来ない社長は「一発逆転策」を打って更に状況をひどくします。
これだけは止めて頂きたいと心から思います。

冒頭の存続ピンチ状態から、ステージを経て、筋骨型の
強い経営状態に変容・進化しました。

当然こんな簡単には行きませんが、私の経験上社長が
「絶対こうなる!」と決めれば、不思議にそうなります。

私は引き出しているだけです。
最後に、ここまで描いた後の2つの施策とこうなるスキームを
をご紹介します。

お金のブロックパズルを使って、ステージ毎の明るい未来を描いたら
「社員に公開する」事を強くお勧めします。

社員の協力なしで、目標達成は難しいです。
それにはコツが要ります。

それは、「不要な危機感をあおらない」と「達成した場合のプレゼントを用意する」
です。

ビジョンを語るのもアリです。

そして経営数字はお金のブロックパズルを使ってザックリ伝える事です。

同時に取引銀行の支店長にも同様にプレゼンすると効果は大きいです。
この2つの事をする事により社長はもはや逃げれなくなります。

だから実現する確立が高くなります。

そしてそのスキームをご紹介します。
お独りで独学でやられるのも方法ですが、専門家と組んで
苦手な部分を支援してもらう手もあると思います。

それは国が支援事業として補助金を出す
「早期経営改善計画」です。

各都道府県の「経営改善センター」で手続きが必要です。
また、取引金融機関への宣言も必要ですが、ご興味がある方は
コチラの記事をご参考下さい。

パートさんの給料分で3年先のビジネスプランが作れる!

*********************編集後記************************

お金のブロックパズルを使えば、決算書を見てうなっていた
経営改善策が組み立てられるようになります。

お金のブロックパズルを学びたい方は、最下段にある
「お金のブロックパズル 無料メールセミナー」に登録して
作り方を学んでくださいね。

また、早くキャッシュフローコーチの丸山から直接学びたい方は
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随時開催してますので、日時は下記ページで確認してください。
https://peraichi.com/landing_pages/view/8kdl2

https://peraichi.com/landing_pages/view/ffj72

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投稿者プロフィール

丸山 一樹
丸山 一樹
丸山未来経営研究所(経産省認定 経営革新等認定機関) 所長 /大手自動車部品メーカーを経て独立。中小企業の社長の「ビジョン」を言語化し経営数字で裏付けを行いビジョン実現の後押しする。
社長の「社外NO2」の役割を新入社員の給料以下の報酬で意思決定に関わるキャッシュフローコーチⓇとして活動中。