キャッシュフローコーチの丸山一樹です。

日経新聞電子版で
「いきなり!ステーキ」米ナスダック上場廃止を申請
といきなり掲載されていたので思わず読んでしまいました。

掲載の記事とURLは下記です。

いきなりステーキをお金のブロックパズルで読み解く!

————-日経電子版6月15日の記事————————

ステーキ店「いきなり!ステーキ」を展開する
ペッパーフードサービスは14日、米ナスダック取引所に
上場廃止を申請したと発表した。

同社は2018年9月に日本外食チェーンとして初めて
同取引所に米国預託証券(ADR)を上場したばかりだった。

米国事業の苦戦と取引高の伸び悩みから、上場を続ける
経済合理性が低下したと判断した。

同社は17年2月にステーキの本場の米国に参入し、
ニューヨーク市内に海外1号店を開店した。

20ドル(約2200円)前後という安さと手軽さを前面に押し出し、
一時は11店舗まで拡大したが、米国の消費者をつかみきれなかった。

同社は「立ち食い」式をやめてテーブルを置くなど試行錯誤したものの
客足は回復せず、今年2月に7店舗を閉鎖した。

店舗の一部は業態転換する。

ペッパーフードサービスの2018年12月期連結決算は米国事業の不振から
約25億円の損失を計上したのが響き、8年ぶりの最終赤字に転落した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46148430V10C19A6000000/

そこで、いきなりステーキを運営する
(株)ペッパーフードサービスの決算書から
お金のブロックパズルを作りました。

冒頭の図はキャッシュフローコーチ®が新規のクライアントと
初めに行う作業で使う過去3年間の決算書から数字を抜き出して
全体像を視える化する「キャッシュフローまるわかりシート」です。

本当は過去3年間のお金のブロックパズルから
「目についた特徴」「考えられる原因」「初めの一歩(対策)」と
それらを踏まえ、これから1年間の理想のお金のブロックパズルを描きます。

(冒頭の図は画面の関係で一部です。フルシートが欲しい方は編集後記で)

それはクライアントの社長に質問をしながら作成します。

ここでは、キャッシュフローコーチ®として、ブロックパズルから
「目についた特徴」を書きますね。

ペッパーフードのお金のブロックパズルは
「ラクラク返済利益タイプ」です

 

本題に入る前にデータの出所と私の見解の前提条件を
前置きしますね。

まず、ペッパーフードの決算書ですが、上場企業なので
公開しなければなりません。

公開の仕方は、有価証券報告書や決算短信です。
ペッパーフードのホームページで公開しています。

今回は、簡易的な「決算短信」からデータを抜き出しました。

それと決算短信には数字のみでなく、その分析や経営課題も
記されていますが、一切見ていません。

ですから、これから私が読み取れたペッパーフードの見解は
あくまで、私個人の見解として読んでみてくださいね。

またペッパーフードはいきなりステーキ以外の飲食店も
運営していますので経営数字には他店の業績も含まれてします。

では3期分の決算書を並べて見て、ポイントを見ていきましょう

①売上

・年々上昇しています。

2017年度は前年比162% 2018年度は前年比175%
さすがムーブメントになった位ですから、
出店数がはんぱないんでしょうね。

②変動費

・売上増と共に変動費も増えてます。

 

③粗利(率)

・16年度 44.8% 17年度 44.2% 18年度 42.8%

18年度は16年度対比で2%ダウンしてますが、大きな影響はないようです。
全体的に飲食業は、70%位の粗利率なので、低い感じがします。

これはサーロインステーキなどの仕入値を極限まで
安く提供しているからでしょうか?
④固定費

・売上(出店)上昇に伴い総固定費も増えてます。

労働分配率は16年度 52.0% 17年度 46.9% 18年度 47.8%
50%を切る戦略が見えます。

⑤営業利益

・16年度 10億円 17年度 23億円 18年度 38億円
ほぼ倍増です。

⑥当期純損益

・18年度 △1億円の損失

ここが日経の記事になった本場米国進出が振るわず、
閉店を余儀なくされ「特別損失」を計上したからですね。

⑦キャッシュフロー

・16年度 23億円  17年度 44億円 18年度 67億円

年々手持ちのキャッシュが増加しています。

⑧借入

・16年度 14億円  17年度 25億円  18年度 52億円

・キャッシュが増加するにつれ借入からの調達もあり
増加していますが、キャッシュの範囲内なので問題ないと思います。

このまま行くと懸念される事態

あまり心配ないようですが、米国の不採算処理は今後も続くのでしょうか?

庶民的な価格とはいえ、本場のステーキ市場にはなかなか
厳しかったんでしょうか?

今度応援も含め、サーロインステーキ300gを
頂きに行きますね。

*********************編集後記************************

お金のブロックパズルを使えば、大企業でさえ15分でこの程度は
読み解けるようになります。

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投稿者プロフィール

丸山 一樹
丸山 一樹
丸山未来経営研究所(経産大臣認定 経営革新等認定機関) 所長 /大手自動車部品メーカーを経て独立。中小企業の社長の「ビジョン」を言語化し経営数字で裏付けするキャッシュフロー経営導入支援が専門。
社長の「社外NO2」の役割を新入社員の給料以下の報酬で意思決定に関わるキャッシュフロー経営導入支援パートナーとして活動中。