2017年7月 金融庁の森長官は異例の任期3年目留任となりました。

金融庁は地域金融機関に対して、
決算内容や担保・保証に依存しない融資=事業性融資
を積極的に行いなさいと指導しています。

森長官の留任を機に事業性評価融資は更に強まり
今後も企業の将来性を評価した融資が増えることだろうと思います。

しかしだからといって、決算書の内容を全く見なくなるというわけではありません。

やはり、決算書の内容が悪いより良い方が、融資をしてもらいやすい
というのは、ご理解いただけると思います。

そこで今回は、
「金融機関の担当者が、企業から決算書をもらったときにどこを見ているのか」
について、お伝えします。

銀行員は御社の決算書のココを見ている

担当者が決算書を見る際に、最初にチェックするのは、

1.貸借対照表から見る運用面と調達面の推移

2.損益計算書から見る業績の推移

の2点です。

この2つの動きを、3期分の決算書を比較して、
その企業の傾向を把握します。

1.貸借対照表から見る運用面と調達面の推移

 

貸借対照表を見たときに、まず見るのが、「資産合計」
「流動資産」「固定資産」の数値。

それから、「純資産」「流動負債」「固定負債」の数値です。

それらがどんな傾向にあるのか把握するため、
3期分の比較表を作るのです。

次に見るのが、「売掛債権」「棚卸し資産」「貸付等」。

この2つに「回収不能債権がないか」「不良在庫となっていないか」
ということをチェックします。

ここで、「役員貸付金」があれば、要チェック項目となります。

それから、「短期借入金」「長期借入金」の「有利子負債」の
増減を見て、運用と調達の状況を把握します。

2.損益計算書から見る業績の推移

 

損益計算書を見たときに、まずチェックするのは、
「売上高」「売上総利益」「営業利益」「経常利益」と「売上総利益率」
「営業利益率」「経常利益率」の3つの利益率。

中でも、特に気をつけているのは、「売上高」と「売上総利益率」の推移です。

この数値が大きく変化している場合は、特に詳しく分析します。

3.より深くチェックする場合の貸借対照表の見方

 

簡単にチェックした際に、違和感を感じた場合は、
より深く分析を行います。

そのときのチェックするのは、

「(1)資産合計」→「(2)固定資産」→「(3)流動資産」→「(4)純資産」→
「(5)流動負債」→「(6)固定負債」

の順番で見ていきます。

各項目の金額で、大きな増減がないかを見ます。

大きな増減があった場合は、その理由について考えます。

資産増加や減少があった場合は、その相手方の調達面が、
どう推移しているか確認します。

資産の増減に合った、負債や純資産の増減があれば「問題なし」
多くの場合は、資産の増減と負債・純資産の増減が
アンバランスになっています。

そのアンバランスの原因を見つけることで、今後の資金需要の
可能性について考えるのです。

4.より深くチェックする場合の損益計算書の見方

より深く損益計算書をチェックする場合は、

「(1)売上高」→「(2)売上総利益」→「(3)売上総利益率」→「(4)営業利益」→
「(5)営業利益率」→「(6)経常利益」→「(7)経常利益率」
の順番で見ます。

特に売上高の増減と、売上総利益率、営業利益率の増減の
関連性については、詳しく分析します。

その3つを分析することで、現在の収益状況がどうなっているかの
傾向を把握することができるからです。

金融機関の担当者が決算書をチェックする際に見るポイントを
あらかじめ知っていれば、決算書を金融機関に提出したときに、
質問される項目を予想することができます。

 

決算書の内容が悪かったとしても、決算内容を質問されたときに、
きちんと答えることができれば、金融機関も安心して、
支援を継続してくれるようになります。

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投稿者プロフィール

丸山 一樹
丸山 一樹
丸山未来経営研究所(経営革新等認定機関) 所長・非特定営利法人 日本経営士協会 首都圏支部役員 /大手自動車部品メーカーを経て独立。中小企業の社長に「ビジョン」の言語化と「キャッシュフロー経営」を用いて実現を後押しする。
社長の「社外NO2」の役割を新入社員の給料以下の報酬で意思決定に関わるキャッシュフローコーチⓇとして活動中。