社長の『社外CFO』(最高財務責任者)の役割を
新入社員の給料以下で価値提供する!
キャッシュフローコーチ®の丸山一樹です。
今回のブログでは営業赤字と債務超過をキャッシュフローコーチ®の
ノウハウ 「お金のブロックパズル」で読み解きます。
営業赤字は文字通り、「本業の営業活動が赤字」となります。
では債務超過の定義は何でしょうか?
決算書を見ていても分かりずらい、これらの経営指標も図にすると
スッキリして、原因と解決策を自ら立てられやすくなります。
決算書なんて読めなくていい!
社長は図を描くだけでいいんです!
社長の仕事は決算書を読む事ではありません。
経営判断をする事です。
そのためには試算表や決算書の経営数字を使って
早く判断しなければなりません。
そのためのツールが冒頭の図「お金のブロックパズル」(左側)です。
これは、一般社団法人日本キャッシュフローコーチ協会
代表理事 和仁達也氏が西順一郎氏考案のSTRAC表に加筆・修正したものです。
損益計算書から必要な数字のみ抜出し図にして、営業(経常)利益から
更にお金の入りと出を視える化した「キャッシュフロー」がわかる図です。
損益計算書には書いていない経営の判断基準「粗利率」と「労働分配率」
も視える化して改善策も描けます。
一方、右側の図は「会社にお金を残したいなら 今すぐ経費を増やしなさい」
(ダイヤモンド社)の著者 福岡雄吉郎氏がバランスシート(貸借対照表)
を同じく分かりやすく図にしています。
名称はついていないようですが、「BS版 お金のブロックパズル」と
いった所でしょうか。
一つづつ見ていきましょう。
自己資本は会社の安全性を表します
冒頭右の図は、債務超過を表しています。
債務超過とは平たく言うと「持っている資産で借金を返せない状態」
と言う事になります。
図では 総資産200<他人資本220 です。
右の赤い部分を見ると、銀行への返済、買掛金や手形が落ちるお金、
はたまた社員への給料等、常にお金が不足している状態となります。
手形が落ちないと銀行取引停止ですから、最重要に対処しなければなりません。
買掛金を待ってもらう、社員の給料遅配も信用を失いかねないので
これも慎重に進めないといけないですね。
では左の黄色の部分はどうでしょうか?
売掛金の回収状況は細かくチェックが必要です。
棚卸資産(在庫)は適正でしょうか?
使わない在庫が眠っていないか、こちらもチェックが必要で
なるべく売れる分だけ仕入、また仕入単価の見直しもしましょう。
そうする事で棚卸資産は圧縮し、その分資金に有利に働きます。
また、不要に保有している土地、有価証券、動いていない機械設備等あれば
思い切って売却しキャッシュを増やせば不足のお金に充当できますね。
現在自己資本がー20となっています。
これは「自己資本比率」がマイナスで危険な状態です。
自己資本比率は次の式で計算できます。
自己資本比率=自己資本/総資産*100%
上記の図では-10%となります。
一般的に30%以上で合格ライン、50%以上で優良と言われますので
合格ラインまで40%上昇しなければなりません。
貸借対照表は創業からある時点でのその会社の体力を表します。
この貸借対照表は人間の体で言えば筋肉低下、骨がボロボロみたいな感じで
大変痛んでいます。
多方面に渡り、必要なオペレーションが必要となってきます。
お金の流れが見渡せるキャッシュフロー経営
次に左の図が「お金のブロックパズル」で、先に述べたように
利益から先のお金の入りと出を表しています。
図では、粗利70<固定費80 なので-10の赤字(損失)です。
利益が出ていないので税金が発生しておらず、そこに「減価償却費」3が
キャッシュフロー経営的には戻り入れします。
ここが「本業で稼いだキャッシュフロー」となり-7となります。
銀行への返済10は、この本業のキャッシュフローからする事になりますが
足りませんので、最終のキャッシュフローは-17となり、
右の図の貸借対照表の現預金が減って行く事になります。
損失の-10は、自己資本-20に含まれています。
これらは、営業的に赤字で財務的にも赤字であり倒産の危機にあると言えます。
「お金のブロックパズル」は1年間(1ケ月)のお金の流れを表します。
人間の体で言えば血液の流れと言えるでしょう。
この場合は出血多量となります。
ですからこの会社を健康な体にするには、先ず出血を止める事です。
そうすれば、右の貸借対照表も甦る事が出来ます。
しかし、こうならないように毎月1回「お金のブロックパズル」で
前月の経営数字の振り返りをする事をお薦めします。
貸借対照表は半期に1回、最低年1回、自己資本比率を見ておくと良いでしょう。
たったこれだけの健康的な習慣を行うだけで、気づいたらお金が足らず、
最悪倒産の危機を迎える事を防げる事はもちろんの事、
「更なるキャッシュを生み出すアイディアを自ら気づけます。
社長お独りでやられても良いし、キャッシュフローコーチ®と一緒に
月1回、「お金のクオリティタイム」を強制的に作り出すのでも良いでしょう。
先ずは社長が「お金のブロックパズル」を描けるようになるのが
初めの一歩です。
トライしてみたい意欲的な方は編集後記をお読み下さい。
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*********************編集後記************************
お金のブロックパズルを使えば、会社のお金の流れの全体像がつかめます。
是非経営にこの習慣を取り入れてみて下さい。
新しい世界観が目の前に現れます。
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投稿者プロフィール
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丸山未来経営研究所(経産大臣認定 経営革新等認定機関) 所長 /大手自動車部品メーカーを経て独立。中小企業の社長の「ビジョン」を言語化し経営数字で裏付けするキャッシュフロー経営導入支援が専門。
社長の「社外NO2」の役割を新入社員の給料以下の報酬で意思決定に関わるキャッシュフロー経営導入支援パートナーとして活動中。
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