社長の社外のNO2の役割を新入社員の給料以下で価値提供する!

キャッシュフローコーチⓇの丸山です。

あなたは2019年をどのようにしたいですか?

理想の状態は何でしょうか?

また、理想の状態を実現するための課題は何でしょうか?

理想の状態をキャンバスに「書けばそうなる」としたら

あなたは何を描きますか?

 

ビジョン(理想の状態)とお金は両輪経営

私の周りの多くの社長が

「ビジョンは描けても、お金を描くのが難しい」

と言われます。

描けたとしても「売上」くらいです。

それだと正直根拠に乏しいので、達成できればいいのですが

出来ない場合、諦めてしまうことが多いんです。

車もエンジンのみでは、車と言う役目を果たせません。

車台があり、タイヤがあり、トランスミッションなど駆動系が

無ければ、ただの鉄の塊ですね。

「現状5億円の売上を3年後に10億にしよう!」と

掛け声だけでは難しいでしょう。

10億円にするための、「仕入」「人件費」「広告などの費用」

等が積み上がって初めて根拠のある売上目標となります。

ただ、これを描くのが難しいんですね。

では どうしたらいいでしょうか?

冒頭の図をご覧ください。

これはキャッシュフローコーチⓇがクライアントと

経営数字を語り合うときに使用する共通言語

「お金のブロックパズル」です。

これを使って、あなたの未来のビジョンに基づいた

経営数字をブロックパズルに落とせばいいんです。

現在のお金のブロックパズル

先ず、現状の把握から始めます。

この図のモデルは歯科医院です。

売上高100に対して、変動費は20。

変動費とは売上の数量が増えると比例して増える費用です。

歯科医院の場合、虫歯の詰め物である材料費や患者さんの

歯に合わせて加工する外注技巧費があります。

いわゆる「仕入」ですね。

でも仕入に価値があるのではなく、患者さんの痛みを取ってあげる

専門技術に価値があるので、「粗利率」は高くなります。

別名「付加価値率」という位ですからね。

その稼いだ粗利80が固定費70と利益10に分配されます。

逆言うと利益10を出すために、固定費を70に抑えているとも言えます。

さらに固定費70は、人件費とその他の経費に分配されます。

そのうち人件費は40となっていますね。

この40か正常かどうかを見る指標を労働分配率と言います。

図では50%となっています。

粗利の80から人件費に分配している割合です。

この場合は正常と言えます。

これが、現状のお金のブロックパズルです。

1年後のお金のブロックパズルを描いてみよう!

現状のお金のブロックパズルに対して、1年後どうなりたいか?

を描いてみます。

1年後ですからね。 短期的な目標になります。

例えば、この歯科医院は開業間もなく銀行からの借入返済

が大変だとします。

(画面の関係で借入返済の図は省略します。

利益から税金を差引、減価償却費を足した原資から返済します)

「少しでも返済を速めて、次への投資に備えたい」とします。

その場合「利益」を増やす必要があります。

利益を増やすには売上を増やすか、変動費を下げるのが

最も早く実現できる手段です。

現在の歯科医院は国内にコンビニと同じくらいの

7万件弱あり、すでに過当競争となっています。

ですから、変動費を下げる手立てを実行します。

仕入先の変更、双方が納得できる価格見直し、廃棄品の極小化等で

1減らします。

それは5%変動費を下げる事で粗利率が1%上昇し、

固定費が変わらなければ利益は11となり、

10%アップする事になります。

その分、返済の原資に充てられ早く完済する事になりますね。

3年後のお金のブロックパズルを描いてみよう!

次は3年後となります。 これは中期的な視点となりますね。

逆に言うと、3年後のビジョンを実現するために逆算思考で

今から準備する事は何か?というヒントになります。

3年経過すると、この医院にもファンがついて、口コミで

患者さんが増えると予想します。

(そのために、医院のミッション、セルフイメージ、カンパニースピリッツ

を言語化して浸透させる必要がありますが、それができている前提)

売上は5%アップの105。

粗利率は1年目で対策した81%ですから85となります。

患者さん増加に伴い、パートさんの衛生士を1名雇うとか、

現状の人員で回せるなら、決算賞与でスタッフに還元するようにします。

人件費予算が40から41に増えています。

しかし、労働分配率は50%から48%まで低下しています。

これは「生産性」が良くなっているといえます。

医院にとってもスタッフにとってもハッピーな状態です。

結果、利益が10⇒11⇒14と上昇し、自由に使えるお金が増えます。

当然、銀行への返済も加速します。

10年後のお金のブロックパズルを描いてみよう!

さて最後はいよいよ10年後のお金のブロックパズルとなります。

長期的な視点となりますが、10年後ですから「夢」と言ってもいいでしょう。

でも大事ですよ。この視点は。

これを描いてスタッフと語り合える事が出来れば実現できそうな気がしませんか?

例えば、この医院は売上の大半は、保険治療だとします。

簡単に言えば虫歯とか痛くなったら医院へ行く。痛くないなら行かない構図です。

でもね、メタボリック・ドミノと言って、生死に関わる脳卒中や心不全の原点は

歯周病や肥満といった直ぐに人体に影響がない所からまるでドミノ倒しのように

始まっているのです。 これは慶応大学の教授が発表してる学説です。

としたら、「虫歯を治療する医院」から

「一生自分の歯で美味しくご飯が食べられ、歯の健康から長寿に貢献する

エグゼクティブ・パートナー」と打ちだしたらどうでしょうか?

これは保険ではなく、自費治療となります。

つまり、治療行為といった1階の部分に、健康にフォーカスした2階の部分を

創造することになりますね。

10年後のブロックパズルをご覧ください。

売上は2倍で、利益は4.8倍です。

人件費予算も2倍近いですが、労働分配率は5%減少しています。

これはかなり生産性がよく利益がドンと出る構図となります。

この時点でこの医院はビジョン実現とキャッシュ・リッチを

手に入れている事になります。

如何でしたでしょうか?

ワクワクしながら図を描くことが実現への秘訣となります。

*********************編集後記************************

お金のブロックパズルを使えば、会社のお金の流れの全体像がつかめます。

是非経営にこの習慣を取り入れてみて下さい。

新しい世界観が目の前に現れます。

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投稿者プロフィール

丸山 一樹
丸山 一樹
丸山未来経営研究所(経産大臣認定 経営革新等認定機関) 所長 /大手自動車部品メーカーを経て独立。中小企業の社長の「ビジョン」を言語化し経営数字で裏付けするキャッシュフロー経営導入支援が専門。
社長の「社外NO2」の役割を新入社員の給料以下の報酬で意思決定に関わるキャッシュフロー経営導入支援パートナーとして活動中。