「ドンブリ社長の『社外取締役』の役割を
新入社員の給料以下で価値提供する!
キャッシュフローコーチ®の丸山一樹です。
冒頭の図は「キャッシュフロー経営」を導入されている
会社の社長が経営目標を描いたり、経営実績を
幹部社員と確認、改善する時に使う
「お金のブロックパズル」です。
本ブログでは、「会社にお金が残る技術」を
お金のブロックパズルを使ってご紹介します。
お金の収支がくっきり判るお金のブロックパズル
次の図は冒頭の利益までの図から
簡易的にキャッシュフローを描いた図です。
売上100を上げ、粗利80(率80%)を稼いでいます。
稼いだ粗利80から人件費40を分配(率50%)し、
固定費は70に抑え利益10を残しています。
そこから税金3を支払い、本業で稼いだ
キャッシュフローは9となります。
(税引後利益+減価償却費)
そこから銀行への返済と次への投資8を行い
翌期に繰り越せるお金1を残しています。
この状態は経営的には良い状態と言えます。
ただ、売上100、利益10に比べて
意外と手元に残るお金は少ないですよね。
そうなんです。
おそらく、多くの社長の悩みがココなんですね。
では、どうしたら納得がいくお金の残し方が
出来るでしょうか?
キャッシュフロー経営を導入し、
「会社にお金を残す技術」を実践されている
社長の事例をご紹介します。
目標はお尻から逆算で決める!
次の図をご覧ください。
これは翌期の経営目標を図で表しています。
どのように経営目標を組立てるかと言うと
「目標はお尻から逆算思考で決める」です
矢印が差すように、繰越金から売上まで
階段を昇るように積み上げていきます。
繰越金は現状の1から2へと倍になっています。
先ず、この繰越金の額を社長のビジョンに
裏付けして決めます。
投資も現状の4から1増えて5になっています。
返済は最初から決まっていますね。
ココの面積は11となります。
では、この面積11を確保するのに
必要な目標利益はどの位になるでしょうか?
次の式で簡単に求められます。
11-2(減価償却費)÷(1-30%*)
*税率
次に固定費予算を決めます。
これは実績を見ながら、人の入りと出や
経費に使うお金を積み上げれば、
予算化出来ます。
図を見てお分かりのように、
目標利益+固定費予算=目標粗利
となりますね。
さぁ ここまであなたが1年後に残したいお金、
銀行への返済、明日への投資、国に払う税金、
役員報酬や社員さんへの給料・賞与、
事業で使う必要経費を賄う目標粗利額が
算出出来ました。
最後にその目標粗利を達成するための
目標売上の算出方法をご紹介します。
あなたの会社の3年間位の平均粗利率を
算出してみてください。
そして
目標粗利額÷平均粗利率=目標売上高
となります。
この考え方を知らないと目標売上を
安易に「前年比対比○○%増し」と
決める方が多いです。
これって根拠があるようであんまり無いですよね。
社員さんに「社長! 何で○○%増しなんですか?」
と聞かれて何と答えますか?
「いや~それぐらい必要なんだよ!」みたいな精神論で
言っても社員は口に出しては言わないまでも
「まーたウチの社長 根拠のない事言っているよ」と
冷めた口調で心の中で思われています。
そして、その○○%増しが達成される事は
極めて稀という事になります。
会社のお金の収支と毎月1回向き合う
あなたのビジョン実現に基づいた経営目標が
策定できました。
その目標を達成するには、立てた目標に対して
実績と向き合わなければなりません。
これをP.D.C.Aサイクルを回すと言いますね。
極めて正しい経営手法です。
その中でC(評価)が一番難しいと思います。
ここをおざなりにすると、A(改善)が上手くいかず
目標達成が困難になります。
C(評価)が難しい理由はいろいろあると思いますが、
一番の理由は社長が独りでやる事ではないでしょうか?
中小企業の多くは、こういう事を伴奏してくれる
幹部はいませんので社長が独りでやる事になります。
すると社長独りでデータを集め、分析し、質問をしながら
対策案を考え自ら実行するか、一部を社員に指示する事に
なりますね。
これは、エネルギーが必要で、面倒くさいので
忙しさにかまけて何ケ月も放置という事になりかねません。
ですから、ここでの対策は月1回日時を決めて
外部から来る専門家に質問されたり、自分で気づいた改善策に
意見をもらうとか「壁打ちの壁役」が必要です。
これが無いと打った球が返ってこず、実行力に欠ける事になります。
ちなみにキャッシュフローコーチ®はこういう行為を
「お金のクオリティタイム」と呼び、健康的な強制力を
維持できる事になります。
お金のブロックパズルで素早く改善する
お金のブロックパズルを使えば、数字をビジュアルで
視る事ができるので改善策がとても立てやすいです。
数字の羅列した表や試算表では、残念ながらアイディアは
浮かびません。
次の図は改善前と改善後のお金のブロックパズルです。
売上は変わりませんが、変動費と経費を1づつ抑えただけで、
粗利と利益が1増えています。
また、粗利が増える事により、労働分配率を変えなければ
人件費予算が1増えています。
変動費と経費削減を提案し、実行してくれた社員に
還元するのも経営判断としてありですね。
全員参加型経営で社長の時間を削減する
最後に全員参加型経営を簡単に説明します。
20世紀後半に米国で発祥した、
オープンブックマネジメント(OBM)は
全員参加型経営とかガラス張り経営と言われ、
日本でも大企業では普通に取り入れられています。
これは、社員に会社の数字を公開して
組織や個人に目標を課すのですね。
ただ、中小企業の場合はそんな人員もノウハウもないので
外部の専門家に依頼した方が、
「早くて正しい手法が安価で手に入れられる」
事になります。
そして、1人でいいので社内で社長を補佐する
幹部がいれば社長の時間は削減され、精神衛生上も良く、
且つ『会社にお金を残す技術』が定着します。
この一連の経営の手法を
『キャッシュフロー経営』と言います。
キャッシュフロー経営をキチンと実行すれば、
P(計画)段階ですでに結果は出ています。
最初から答えが視えているのと、モヤっとした状態で
何となく1年を送るのでは、どちらが
「会社にお金が残る」でしょうか?
*********************編集後記************************
お金のブロックパズルを使えば、会社のお金の流れの
全体像がつかめます。
是非経営にこの習慣を取り入れてみて下さい。
新しい世界観が目の前に現れます。
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投稿者プロフィール
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丸山未来経営研究所(経産大臣認定 経営革新等認定機関) 所長 /大手自動車部品メーカーを経て独立。中小企業の社長の「ビジョン」を言語化し経営数字で裏付けするキャッシュフロー経営導入支援が専門。
社長の「社外NO2」の役割を新入社員の給料以下の報酬で意思決定に関わるキャッシュフロー経営導入支援パートナーとして活動中。
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