親事業者からの「不当」な取引要求に

 

悩まされていませんか?

 

「正当」なロジックで解決しましょう!

 

本テーマは毎週、月・水・金曜日に公開します。

 

キャッシュフローコーチが社長の意思決定を支援し

 

あなたの会社の利益を守ります

 

社長は下請法を理解しましょう。

下請取引の公正化や下請事業者の利益保護を

 

目的とした法律「下請法」があります。

 

これは、親事業者が守るべき行為を定めており、

 

その行為が守られていないと、行政が親事業者に対し

 

法的措置をとることもある法律です。

 

この事を知っているのと、知らないのとでは

 

経営に大きく影響します。

 

「利益」に直結する行為ですので、しっかり理論武装しましょう。

 

と言っても親事業者と「喧嘩」をする訳ではありません。

 

「正当」なロジックで、「ルール」を提示するだけです。

 

価格交渉を有利に運ぶポイント

 

価格交渉を有利に運ぶためには、交渉相手の取引上の立場や

 

手の内を考えておくことが効果的です。

 

価格交渉の場において、意識しておくとよいポイントを掲載します。

 

ここでは値上げを要求する場面を想定していますが、

 

相手から値下げの要請があった場合も、

 

値下げ阻止の交渉術として同様の事が言えます。

 

交渉の前に準備しておくこと

 

①対象となる製品(部品)固有の情報を整理しましょう。

 

□ これまでの販売量と価格の推移、価格変更の理由

 

□ 原価構成(材料費、加工費、管理費、粗利等)

 

②相手にとって、自社がどのくらい重要な取引先なのか把握しましょう。

 

□ 現在の競合はどれくらいの価格と品質で製品を提供しているか。

 

□ なぜ自社が受注できていたか。

 

③値上げした場合の相手のメリット、または値上げしない場合、

 

相手に生じるデメリットは何か、考えましょう。

 

□ 価格変更は安定供給や品質安定にどのような影響があるか。

 

□ 代案として相手に提案できる価格以外のメリットはあるか。

 

③相手との取引関係を確認しましょう。

 

□ 下請法が適用される取引か。

 

□ どのくらい相手との付き合い(取引期間)があるか。

 

□ 決算書を相手に開示し、経営状況を把握されているか。

 

□ 相手への依存度はどのくらいか。

 

④「提示価格」と「留保価格」を考慮した上で、目標価格を設定しましょう。

 

□ 交渉相手に提示する理想的な価格「提示価格」をどのくらいの金額にするか。

 

□ 自社が譲歩できる最低の価格「留保価格」はどのくらいか。

 

いざ交渉開始しましょう

 

①交渉のテーブルを設定するよう要請しましょう。

 

□ 「価格改定検討のお願い」など、文書を発行し、相手に通知しましょう。

 

②目標価格に近づけるよう交渉しましょう。

 

□ 事前に整理した情報を把握して交渉に臨み、合理的なデータを提示しましょう。

 

□ 値上げの必要性を説明したら、まずは「提示価格」を提案し、

 

相手の反応を見ましょう。

 

売買の交渉の場では相手に先に提案させる方が有利という見方もありますが、

 

最初に提示された金額は交渉の範囲を限定する効果があると言われています。

 

③必要に応じて、対案・代案を提示しましょう。

 

□ 段階的に値上げを進めることを提案しましょう。

 

□ 自社で受入れが可能な取引条件を提示した上で、値上げを提案しましょう。

 

□ 取引価格が据え置かれる場合は、相手に引換条件の提案を求めましょう。

 

(材料や製造工程等の条件変更、等)

 

これらを実行するには、まず社長であるあなたが、

 

「価格交渉の勝敗は交渉前に既に決着がついている。それは事前準備だ。」

 

と決める事です。

 

如何でしたでしょうか?

 

最終回である次回は「発注者から見た価格交渉のポイント」をお届けします。

 

「下請法」の詳細と公式な内容は中小企業庁のHPから確認し、

 

 そちらを正式な内容として取扱いください。

 

我々「キャッシュフローコーチ」は会社全体のお金の流れを明確にし、

 

社長がビジョンに基いた意志決定が出来るように

 

社長の「社外」のCFO(最高財務責任者)の役割を担います。

 

でも報酬は「新入社員の給料」程度。

 

本日もお読み頂きありがとうございました。

 

一般社団法人 キャッシュフローコーチ協会

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投稿者プロフィール

丸山 一樹
丸山 一樹
丸山未来経営研究所(経産大臣認定 経営革新等認定機関) 所長 /大手自動車部品メーカーを経て独立。中小企業の社長の「ビジョン」を言語化し経営数字で裏付けするキャッシュフロー経営導入支援が専門。
社長の「社外NO2」の役割を新入社員の給料以下の報酬で意思決定に関わるキャッシュフロー経営導入支援パートナーとして活動中。