2018年8月27日に書いた記事が2018年末に真実味を帯びてきました。

2108年12月7日日経電子の記事です

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38673110X01C18A2000000/?nf=1

キャッシュフローコーチⓇの丸山一樹です。

最近マスメディアで経営統合のニュースになったパイオニア(株)の
決算書からお金のブロックパズルに必要な数字のみ抜き出し図にしました。

この間、約15分。

さて、あなたならこの図からパイオニアの現状の課題点を
どのように読み取れますか?

是非、チャレンジしてみてください。

パイオニアのお金のブロックパズル

冒頭の図はキャッシュフローコーチⓇが新規のクライアントと
初めに行う作業が過去3年間の決算書から数字を抜き出して
俯瞰的に視える化する「キャッシュフローまるわかりシート」です。

本当は過去3年間のお金のブロックパズルから
「目についた特徴」「考えられる原因」「初めの一歩(対策)」と
それらを踏まえ、これから1年間の理想のお金のブロックパズルを描きます。

(冒頭の図は画面の関係で一部です。フルシートが欲しい方は編集後記で)

それはクライアントの社長に質問をしながら作成します。

ここでは、キャッシュフローコーチⓇとして
「目についた特徴」を書きますね。

パイオニアのお金のブロックパズルは「返済大変タイプです」

本題に入る前にデータの出所と私の見解の前提条件を
前置きしますね。

まず、パイオニアの決算書ですが、上場企業なので
公開しなければなりません。

公開の仕方は、有価証券報告書や決算短信です。
パイオニアのホームページで公開しています。

今回は、簡易的な「決算短信」からデータを抜き出しました。

それと決算短信には数字のみでなく、その分析や経営課題も
記されていますが、一切見ていません。

ですから、これから私が読み取れたパイオニアの見解は
あくまで、私個人の見解として読んでみてくださいね。

ところで、パイオニアと言えば私と同世代の方は
「レーザーディスク」が思い浮かびあがりますよね。

家庭用であれ、カラオケ店の業務用であれ、
市場を独占してたのではないでしょうか?

一時期は、ハリウッド映画にも進出していました。
超優良企業のイメージがありますが、最近は元気がないようです。

3期分の決算書を並べて見て、目につくのが
「キャッシュフローの目減り」と「借入増」です。

当然のその原因はいくつか考えられます。

実は会社の大中小関係なく、4つのパターンに大別されます。
私が主催する勉強会でもお話してますが、下記となります。

①利益が出ていて返済ラクラクタイプ

②利益は出ているが返済大変タイプ

③固定費が粗利より大きく赤字で人材重宝タイプ

④固定費が粗利より大きく赤字で消費過剰タイプ

平成28,29年は、①でしたが、平成30年は
キャッシュフロー(手元に残ったお金)と借入残高が
接近しており、②に近くなります。

借入残高は、一つの目安として粗利の80%以内が
安全水域なので、現状は正常範囲だと言えます。

パイオニアの経営課題は粗利額を増やすこと

お金のブロックパズルで粗利率が表示されています。

変動費/売上で算出されます。

17%付近で推移していますが、実は決算書の
税務会計では、売上原価の中に「直接工の人件費」が
含まれています。

これは製造業や建設業において税務会計のルールのようです。

キャッシュフローコーチⓇは売上に掛かった費用のみ
(管理会計では変動費と言います)で考えます。

(どちらにしても最終利益は同じ数値になります)

製造業の粗利の業界水準は40~50%位なので
そこが知りたいところです。

多分、レーザーディスクが大ヒットしていた頃は
それ以上だったんでしょうね。

粗利を増やすには、いくつか策がありますが、
主なものは次です。

①値上げをする

②値下げをせず数量を増やす

③変動費を下げる(ムダな機能を省略する等も含む)

④低粗利の商品やサービスを停止する

⑤高付加価値の商品やサービスを新たに生み出す

上から順に難易度があがります。

このまま行くと懸念される事態

営業利益(本業で儲けた利益)の率を計算すると
平成28年が1.6% 平成29年が1.1% 平成30年が0.3%
と限りなくゼロに近づいています。

これは何を意味するかと言うと、
粗利=固定費となり収支トントン状態で
ちょっと間違うととたんに赤字転落となります。

営業利益で赤字になるのはかなり危険な水域に突入します。

更にキャッシュフローが減り、銀行への返済はおろか
次への投資も出来なくなります。

やはり粗利を稼ぐ事にフォーカスすることでしょう。

如何でしたでしょうか?

*********************編集後記************************

お金のブロックパズルを使えば、15分でこの程度は
読み解けるようになります。

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作り方を学んでくださいね。

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(冒頭のキャッシュフローまるわかりシートも解説して
希望者にはフルシートをプレゼントします。)

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投稿者プロフィール

丸山 一樹
丸山 一樹
丸山未来経営研究所(経産大臣認定 経営革新等認定機関) 所長 /大手自動車部品メーカーを経て独立。中小企業の社長の「ビジョン」を言語化し経営数字で裏付けするキャッシュフロー経営導入支援が専門。
社長の「社外NO2」の役割を新入社員の給料以下の報酬で意思決定に関わるキャッシュフロー経営導入支援パートナーとして活動中。