社長の『社外戦略担当役員（ＣＳＯ)』の役割を
新入社員の給料以下で価値提供する！
キャッシュフロー経営導入支援パートナー
丸山です。
冒頭の図は
「キャッシュフロー経営」を導入されている
中小企業の会社の社長が経営目標を描いたり、
業績を社員と確認、改善する時に使う
「お金のブロックパズル」です。
数字が大きく、複雑な経営指標の上場企業でも
お金のブロックパズルを使えば、簡単にポイント
は読み解けます。
私も以下の記事を30分で書き上げました。
同社(ワタミ株式会社）の2023年6月27日
に発表した有価証券報告書から、業績推移を
お金のブロックパズルで解説します。
キャッシュフローを健康診断シートで読み解く
居酒屋チェーンなので、コロナで影響を受けたのは
想像に難くないですね。
コロナ禍では、自粛や時短を強要され、居酒屋へ
行くのは罪であるような感覚もありました。
今ではすっかりなくなりましたね。
コロナが季節性インフルエンザと同等扱いとなり
感染者数も激減し客足は戻って来ているようです
■以前のブログ
『コロナからの復活！ 吉野家のお金のブロックパズルを解説』
https://mirai-keieiken.com/yoshinoya-holdinngs-blockpazzle-of-money/
以前のブログで吉野家ホールディングスの回復を
ご紹介しました。
近接業種である同社も同様の減少が見られます。
–ワタミ（株）有価証券報告書より抜粋—
【事業の状況】
【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
・先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新型コロナウイルス感染症は、収束に向けての動
きが加速する中で、わが国の経済活動や消費者の
消費行動の回復に大きな影響を与えており、為替
変動や人件費及び物価高騰が発生しております。
このような環境のなか当社グループは当連結会計
年度においては、営業利益、経常利益、親会社株
主に帰属する当期純利益とも対前年を上回る利益
を計上しております。
2023年３月にはマスク着用義務が終了し、会
食における人数制限の解除など、飲食業界におけ
る経済活動は回復傾向にあり、新型コロナウイル
ス感染症の感染症法上の位置づけが２類から５類
へ切り替わり、消費行動の急速な回復が予見され
るなか、物価高や賃金上昇圧力の増加などの新た
な環境の変化に対応するため、当社グループでは
引き続き、固定費削減、お客様ニーズに対応した
業態（居酒屋業態、焼肉業態、テイクアウト・デ
リバリー業態、ハレの場を提供する業態等）の展
開を行うことにより、リスクに対応した業態ポー
トフォリオの構築が重要であると考えております
また、コロナ禍においても堅調に成長してきた宅
食事業は、これからの少子高齢化やリモートワー
クなど多様な働き方によって高まる在宅需要に対
応するため、冷凍総菜宅配サービスの拡大及びイ
ンフレ環境における低価格商品の販売など、利用
者ニーズに応じた継続的な成長基盤の整備が必要
であると考えております。
———————-
お金のブロックパズルでコロナ禍の業績を見る
コロナ大混乱期のブロックパズル
左端の2020年4/1～翌3/31までの
ワタミの業績です。
我が国初の緊急事態宣言が20年4～5月で
その後も続きましたね。
飲食業に限りませんが、人が集まり会話をする
業種は軒並み厳しい業績になったと思います。
ワタミも96億円の営業赤字でした。
（経常利益や当期利益とは異なります）
とてつもない大きい数字です。
それでは、いつものように2つの経営指標を
見ていきましょう。
・粗利率
粗利率は51.5%です。20年以前を見て
いないので推移は判りませんが、飲食業では
低い傾向です。
上述した吉野家ホールディングスが60%半ば
なので、10％以上低いです。
イメージからして、安売りで気軽にいける居酒屋
ですからね。やっぱり業績にも表れるのでしょう。
ただ、以前は黒字だと思いますが、量で勝負して
いるので安売りでも成り立つのだと思います。
そこで、いきなりコロナで客足が激減すれば
固定費を賄い切れません。
労働分配率
粗利率が低いので抑えられている
感じがします。
これは給料が低いと言うより、お客さんに
タッチパネルで注文してもらうとか効率化を
徹底していると思われます。
キャッシュフローは確保できていて、従来からの
融資とコロナ融資を借りていると思いますが、
正常の範囲です。
コロナ2年目の業績
2021年から翌22年3月までの業績で、
緊急事態宣言は発出されず（まん防のみ）
で、営業も大夫緩和されて来た期間だったと
思います。
売上も前年から106%と改善しています。
粗利率も53.8%と前年比2.3％改善です。
これは、大きな改善です。
粗利額は、33億円増えています。
変動費が前年と2億円しか増えていないので
この効果が出ています。
固定費は382億円と前年比27億円低減して
いるので、営業利益の赤字幅は前年比60億円
の圧縮です。
僅か1年位で驚くべき経営改善だと思います。
ウィズコロナからアフターコロナの業績
直近の業績です。
結論は15億円の営業黒字です。
凄くないですか？
売上は前年比121%増。
粗利率は56%まで高まり、固定費、とりわけ
人件費にも分配しています。
有価証券報告書は140ページあり、とても全部
読めませんが居酒屋を閉店させ、空気循環が良い
焼き肉ワタミに事業転換をしていようです。
宅食事業にも力を入れ、且つコロナ禍は、他社へ
人材を出向させているようです。
ワタミと言えば、トップに立つのが渡邊美樹氏
ですよね。
ただ、トップがとても全部は出来ませんので、
経営幹部含めて、常に討議・実行している
からです。
これは、私がクライアント先へ導入支援している
キャッシュフロー経営（全員参加型経営）を
しているからです。
経営数字を社長しか知らない、ワンマン経営は
危機の時、その脆弱性を露呈します。
見事な回復だと思います。
久しぶりにワタミで会食をして見たいと思います
■今日の質問
あなたは常に社員と経営数字を共有してますか？
危機の時の備えは出来ていますか？
お読み頂きありがとうございました。
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投稿者プロフィール
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丸山未来経営研究所（経産大臣認定 経営革新等認定機関） 所長 ／大手自動車部品メーカーを経て独立。中小企業の社長の「ビジョン」を言語化し経営数字で裏付けするキャッシュフロー経営導入支援が専門。
社長の「社外NO2」の役割を新入社員の給料以下の報酬で意思決定に関わるキャッシュフロー経営導入支援パートナーとして活動中。
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